Aplastic Anemia

再生不良性貧血

再生不良性貧血とは?

血液細胞の『赤血球』『白血球』『血小板』がいずれも減少してしまう病気です。

再生不良性貧血の特徴

  • 多くの場合は、免疫が異常になることで生じます。
  • 病気の重症度や進行の速さ、治療法などは患者さんによって異なります。
  • 経過中、『骨髄異形成症候群』や『急性骨髄性白血病』に移行してしまう場合もあります。
  • 国の定める『指定難病』の1つです。

再生不良性貧血の主な症状

自覚症状が無くても健康診断やその他の病気で受診したのがきっかけで再生不良性貧血が見つかる場合もあります。

赤血球の減少〜貧血〜

めまい、だるさ、動機、息切れなどの症状が出る。

白血球の減少〜感染を伴う発熱〜

感染が起こりやすくなり、発熱を伴う。

血小板の減少〜出血傾向〜

血が止まりにくくなったり、出血しやすくなる。

再生不良性貧血の治療法

再生不良性貧血の治療には、『造血の回復を目指した治療』と『症状の改善を目指した治療』があります。

造血の回復を目指した治療

免疫抑制療法

異常になった免疫から造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)を守り造血を回復させる治療です。

造血幹細胞移植

強力な治療でリンパ節でリンパ球や血液細胞を壊したあと、正常な造血幹細胞を移植して造血を回復させる治療です。

たんぱく同化ステロイド

造血の回復を促す薬です。

トロンボポエチン受容体作動薬

造血幹細胞に発見しているトロンボポエチン受容体を刺激して、造血幹細胞からできる、血液細胞を増やす薬です。

症状の改善を目指した利用(支持治療)

輸血療法

不足した赤血球や血小板を輸血で補充する治療です。長期の輸血により『鉄過剰症』という状態になってしまい、鉄キレート剤による治療を行う場合があります。

サイトカイン療法

もともと体のなかで血液細胞の産生を促している『サイトカイン』を薬として体外から投与し、不足した血液細胞を増やそうとする治療です。

症状や重症度に応じて、無治療で様子を見る場合や、支持療法のみを行なう場合もあります。

生活上の注意点とアドバイス

体調管理を中心に、特に感染症にかからないように注意してください。

感染を予防するするために

  • 手洗いは毎食事前後、トイレの後、外出後に石鹸を使って行いましょう。
  • うがいは外出後だけではなく、家にいる時、寝る前も行いましょう。
  • 入浴、またはシャワー浴をできるだけ毎日行い、清潔な衣類を身につけましょう。
  • 排便後は、できるだけシャワートイレを使いましょう。
  • 人混みを避け、マスクを着用しましょう。

体力を維持するために

  • 規則正しい生活を心がけましょう。
  • 貧血症状がある場合は、無理をせず、できるだけゆっくりからだを動かすようにしましょう。
  • 貧血になると手足が冷えやすくなるので 保温に努めましょう。

外来で治療を受けるときの注意点

  • 症状がなくてもくすりは 必ず服用してください。
  • 必ず定期的に診察を受けてください。 特に血液検査が重要です。
  • 体調管理に注意してください。もし体調がおかしいときは、すぐに医師に相談してください。

医療費の公費助成について

申請して一定の条件を満たした場合は、特発性血小板減少性紫斑病は国が定められた『指定難病』に含められていますので治療に伴う医療費の助成を受けられます。

  • 指定難病の医療費助成を受けるためには、『医療受給者証』が必要です。

申請から交付までの流れ

申請書類などの提出

1.最寄りの市区町村の窓口に以下の書類を提出します。 (※詳細は市区町村の窓口にお問い合わせください。)

  • 特定医療費支給認定申請書(ご自身で記入)
  • 個人番号(マイナンバー)を記載する書類
  • 臨床調査個人票(診断書)
  • 住民票(世帯全員が載っているもの)
  • 市区町村税(非)課税証明書(世帯全員分)
  • 健康保険証のコピー

医療受給者証の交付(申請から2〜3ヶ月後)

お住まいの都道府県が申請内容を審査し、認定されれば医療受給者証が交付されます。 非認定の場合は、その旨の通知があります。

窓口へ提示

都道府県が指定した医療機関を受診し、窓口に医療受給者証をご提示頂けば、公費負担(医療費助成)を受け付けることが出来ます

自己負担額は病気の状態や世帯の所得に応じて異なります。