Graves' Disease

バセドウ病

バセドウ病とは?

甲状腺は血圧、脈、体温、筋肉の動きを活発にするなどの作用を持つ甲状腺ホルモン(T3,T4)を貯蔵、分泌する臓器です。

通常甲状腺は脳下垂体からTSHというホルモンを通じてコントロールをうけ適切な量のホルモンを分泌していますが、何らかの原因(未だに正確には不明です)で血液中にTSHと類似したTRAb(甲状腺受容体抗体)が産生されると血液中に多量の甲状腺ホルモンが分泌されてしまいます。この場合動悸、発熱/暑がりになる、疲労感、筋力低下、手のふるえ、下痢、体重減少、食欲の亢進、イライラ、不眠などが生じます。ひどい場合は心不全になって命に関わる可能性もあります。

バセドウ病の治療法

採血、超音波にくわえ必要に応じて甲状腺の働きについて放射線をもちいて検査するシンチグラフィ(総合病院に依頼します)を行い診断し治療します。

治療は内服、放射線治療(一般的ながんの放射線治療とは異なり内服による放射線治療です)、手術があります。

一般的には内服治療が選択されます。メルカゾール、プロパジール2種類の薬剤がありますが、妊婦様など特殊な例を除いてメルカゾールを使うことがおおくなっています。症状に応じて脈を遅くするお薬、痒みの出る方にはかゆみ止め、症状を早く改善したいと考える場合にはヨード製剤を併用しながら治療します。数週〜数ヶ月のうちに症状が改善してきますので、その後薬剤を減量しながら1年半程度治療を行い、薬の終了を検討します。薬剤が中止すると悪化する方には前述の手術または放射線治療をおすすめすることがあり、治療可能な医療機関をご紹介しております。