橋本病とは?
甲状腺は血圧、脈、体温、筋肉の動きを活発にするなどの作用を持つ甲状腺ホルモン(T3,T4)を貯蔵、分泌する臓器です。
通常甲状腺は脳下垂体からTSHというホルモンを通じてコントロールをうけ適切な量のホルモンを分泌していますが、何らかの原因(未だに正確には不明です)で血液中に甲状腺を破壊する物質(抗体)が産生され、甲状腺が腫れて固くなっていきます。
多くの方は橋本病があっても、甲状腺ホルモンが足りなくなるほどの甲状腺破壊にはいたらないのですが、一部の方で甲状腺ホルモンが足りなくなり、元気が出ない、寒気、むくみ、体重増加、脈拍の低下、便秘、月経異常(女性)などが起こり、これを甲状腺機能低下症といいます。
橋本病の治療法
橋本病の診断は採血、超音波で診断を行います。前述の通り多くの方は甲状腺ホルモンが足りなくなることにはならないため、定期的な採血や超音波の経過観察をしていきます。甲状腺機能低下症になってしまった方には甲状腺ホルモンの内服薬を少量から開始して適切な量を数ヶ月〜半年程度かけて決定していきます。その後は内服をつづけていくことで体調が維持され、通常の日常生活を過ごすことが可能になります。