「お酒を飲まなくても脂肪肝?」〜非アルコール性脂肪肝疾患とは〜
最近健康診断で「脂肪肝」と言われた方はいませんか?脂肪肝というと「お酒の飲みすぎ」と思われがちですが、実はお酒をほとんど飲まない方でも起こる代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)という疾患があります。
MASLDは、肝臓に中性脂肪がたまり、肝機能に影響を及ぼす病気です。原因として多いのは、肥満、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病。食べすぎや運動不足が長く続くことで、肝臓に余分な脂肪がたまってしまうのです。
初期には自覚症状がほとんどありませんが、放置すると肝炎(代謝機能障害関連脂肪性肝炎、MASH)に進行し、将来的には肝硬変や肝がんに至ることもあります。
治療の基本は生活習慣の見直しです。食事を見直し、適度な運動を取り入れることで、脂肪肝は改善可能です。特に7%程度の体重減少が有効とされています。
健康診断の肝機能の数値や腹部エコーで指摘された場合は、当院へお気軽にご相談ください。早めの対策が、将来の肝臓病を防ぐ第一歩です。