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検査室だより《脂質異常症》

実際の血液を検査のために遠心分離したものです。管の上半分が血清といって中性脂肪が存在している部分です。
中性脂肪が正常値の場合、血清は黄色味を帯びた透明です。

食後すぐ採血した場合、脂肪が分解されず血液中に残り、その脂肪分が白くみえるため白濁して見えることがあります。
下の写真は乳白色です。
中性脂肪モデル500以上より、はるかに濃い白さです。

食後、血液中の中性脂肪が異常に増えることを食後高脂血症といいます。脂質の多い食事をとれば、健康な人でも中性脂肪はある程度増えますが、高脂血症ではその増え方が著しく、しかも、かなりの時間が経過しても十分に下がりません。

高脂血症(脂質異常症)の状態は、動脈硬化を引き起こします。また、食後の中性脂肪値が高いほど、狭心症や心筋梗塞を引き起こす危険性が高まります。

脂質異常症は、痛い・苦しいといった直接的な症状はありません。
数字でしかわからないために実感できず、軽視されやすい病気です。
しかし脂質異常症を放置すると動脈硬化が進行し、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、狭心症といった、命にかかわる合併症が起こってしまいます。
脂質の数値をコントロールして予防的に治療していくことが必要になります。
健康診断で指摘された方は安易に考えず、まずは病院を受診することをお勧めします!

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