鼻からの胃カメラ(経鼻内視鏡)って、どんなものなの??(消化器内視鏡技師)
今日は、胃カメラのお話です。
当院でも健康診断(バリウム検査)でひっかかった、とか、お腹の調子がちょっと、、と訴えられる方に対して胃カメラを行っております。主に悪性腫瘍(胃癌・食道癌など)の否定がメインとなってきますが、胃潰瘍や逆流性食道炎、ヘリコバクター・ピロリ菌による胃炎なども少なくありません。
最近、胃カメラ・大腸カメラのお問い合わせを頂くことが増えています。今回は、よく聞かれる「経口内視鏡」と「経鼻内視鏡」の違いなどお伝えできればと思っています。
当院の胃カメラは鼻から(経鼻内視鏡)をおススメしております。口からカメラを入れるよりものどを刺激しないので、オエッとなりにくいからです。
ただ、「胃カメラ=辛い」というイメージから、敬遠される傾向があります。ですから、多くの方に鼻からの胃カメラ(=経鼻胃カメラ)の良さをお伝えしたく、この場を借りて力説させてください!
⭐︎⭐︎経鼻胃カメラは皆さまの想像以上にメリットがあります!⭐︎⭐︎
経鼻胃カメラは上述の通り嘔吐反射がないので、胃の動きを止める筋肉注射が不要です。口からの胃カメラに比べて苦痛が少ないので、鎮静剤(意識をなくす注射)も必要としません。
そのため、検査後30分で日常生活に戻ることができます。車の運転も問題ありませんし、そのまま仕事にも行けるんです。
また経鼻胃カメラは血圧の変動が少ないため身体に優しい検査と証明されています。(Dr.Mori , Dr.Shibuya et al.日本消化器内視鏡学会雑誌 2008年50巻12号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee1973b/50/12/50_12_3089/_pdf
ご高齢の方、心臓に負担をかけたくない方に特にオススメです。
その他にも、口からの胃カメラでは困難とされている喉(咽頭、喉頭)の観察もできますし、胃と食道のつなぎめ(逆流性食道炎の診断!)の詳細な観察もできます!
と、たくさんのメリットがあります。
院長の師である森昭裕先生が率いる一宮西病院消化器内科部隊は殆ど経口カメラを使いません。事実、上部内視鏡検査の90%以上が経鼻胃カメラだそうです。雑誌の名医の一人にも選ばれています。一宮市・江南市の方々が一宮西病院を訪れるには理由があるんですね!
検査時間も、検査の準備と鼻の麻酔で5〜10分程度、胃カメラ検査自体も5分程と、思ったよりあっという間に終わってしまいます。
今まで不安で検査を躊躇されていた方、健康診断で異常のあった方、これを機に経鼻内視鏡はどうでしょうか?
最後になりましたが、胃がんは早期発見できれば治る病気です。ご自身の身体のためにも、ぜひ検査を受けてください👍