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健康診断で「コレステロール」が高いと言われたら?脂質異常症のリスクと対策

健康診断の結果を見て、「脂質異常症」や「要経過観察(コレステロール)」という文字にドキッとしたことはありませんか?

かつては「高脂血症」と呼ばれていたこの病気。自覚症状がないためについ放置してしまいがちですが、実は血管の健康を脅かす大きなサインです。

脂質異常症は、血液中の「脂質(あぶら)」のバランスが崩れている状態です。主に以下の3つのタイプがあります。

1.LDLコレステロール(悪玉)が高い:血管の壁に溜まり、血管を狭くします。
2.中性脂肪(トリグリセライド)が高い:肥満やアルコールの影響を受けやすく、悪玉を増やす原因になります。
3.HDLコレステロール(善玉)が低い:余分なコレステロールを回収してくれる善玉が少なすぎるのも問題です。
4.「痛くも痒くもないから大丈夫」

これが脂質異常症の最も怖いところです。

血液中の余分な脂質は、長い時間をかけて血管の内側にヘドロのように溜まっていきます。これを放置すると、血管が硬くもろくなる「動脈硬化」が進行します。

ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こすまで、症状が出ないことがほとんどなのです。

薬を飲む前にできること

「受診したらすぐに薬を出されるのでは?」と心配される方もいらっしゃいます。
結果として投薬を必要とする方が多いのは事実ですが、それでも治療の第一歩は「生活習慣の見直し」です。

●動物性脂肪(脂身の多い肉やバターなど)を少し控える
●野菜や海藻類を意識して摂る
●ウォーキングなどの軽い運動を取り入れる

特に中性脂肪が高い方は、これだけで数値が改善することも経験します。

一方でコレステロールはなかなかそれだけで十分に下がらないこともありますし、遺伝的な体質で数値が高い場合や、動脈硬化のリスクが高い場合には、適切なお薬でコントロールを行います。

数値が少し高いだけだからと自己判断せず、血管の状態を知るためにも一度当院にご相談ください。
食事の好みや生活スタイルを伺いながら、無理なく続けられる対策を一緒に考えていきましょう。

さて、2025年も年の瀬となりました。今年も大変お世話になりました。また来年もよろしくお願い申し上げます。

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